こんにちは。ノマド家族のぱぱぞん(@nomadkazoku)です。
2023年4月、我が家はマレーシア移住をはたし、クアラルンプールで暮らしています。
海外居住者となってしまうと、日本の銀行や証券会社が利用できなくなると知り、居住国によらず無料(条件付き)で口座維持ができるアメリカの銀行口座(旧ユニオンバンク)と証券口座(Firstrade証券)の口座開設しました。
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米国の度重なる銀行破綻により安全資産である金の価格が再び高騰しています。
一方、ウクライナ危機の際の供給途絶への懸念から上昇したパラジウムですが、その後、貿易の流れの転換、制裁措置の欠如、中国のロックダウン、予想以上の暖冬など、さまざまな要因で価格は下落。
さらに、戦争が商品価格に与えた影響は、主に市場の投機によるものであったとわかり、現在はコロナ前のお買い得な価格に戻りつつあります。
金関連ETFは米国では18本ほどあったのですが、その他の貴金属は、銀関連は8本、プラチナ関連3本、パラジウム1本と流石にバリエーションは少なそうです。
現在お買い得な貴金属ETFの中から純資産高めのETFを抜粋して比較してみます。
※本記事は2024年5月時点での情報です。
貴金属ETF(銀/プラチナ/パラジウム)5本を比較
まずは各ETFの主要スペックをざっくり比較してみます。
※比較用に金ETFの代表格「GLD」も並べてみました
銘柄名 | 投資対象 | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近6ヶ月 資金流入 |
GLD | 金 | 61.4B | 10.5M | 0.40% | 11% | -18.1% | 0.65 | -1.88B |
SLV | 銀 | 11.2B | 38.3M | 0.50% | 2.5% | -36.8% | 0.17 | -426M |
SIVR | 銀 | 1.2B | 1.8M | 0.30% | 2.7% | -36.5% | 0.17 | 2M |
PPLT | プラチナ | 1.0B | 0.2M | 0.60% | -4.2% | -53.1% | -0.17 | 66M |
PALL | パラジウム | 0.2B | 0.08M | 0.60% | 2.3% | -68.4% | 0.18 | 62M |
GLTR | ミックス | 1.0B | 0.03M | 0.60% | 4.0% | -27.8% | 0.24 | -67M |
SLV以外は、Aberdeenブランドで固められており「GLTR」という貴金属を全てミックスしたETFまであります。
銀ETF①「SLV」iShares Silver Trust
SLV (iShares) | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近半年 資金流入 |
24/05 | 11.2B | 38.3M | 0.50% | 2.5% | -36.8% | 0.17 | -426M |
23/05 | 11.8B | 26.0M | 0.50% | -2.3% | -57.1% | 0.02 | -120M |
22/03 | 13.7B | 654M | 0.50% | -1.7% | -61.1% | 0.05 | 4.1M |
20/09 | 14.9B | 1,370M | 0.50% | – | – | – | 3,370M |
「SLV」は、iSharesが2006年に販売開始した老舗ETFです。
同シリーズに金ETFの「IAU」があり、金銀ETFともに同カテゴリで最も流動性が高い人気商品です。
しかし、2023年に入り、金価格は比較的堅調に推移している一方、銀価格は横ばい。
金と銀の価格動向は通常、同方向に動くことが多いのですが、近年は金と銀の価格動向の乖離が拡大しており、投資家が金への投資を優先している可能性があり、資金は大きく流出しています。
銀ETF②「SIVR」Aberdeen Standard Physical Silver Shares ETF
SIVR (Aberdeen) | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近半年 資金流入 |
24/05 | 1.2B | 1.8M | 0.30% | 2.7% | -36.5% | 0.17 | 2M |
23/05 | 1.2B | 0.8M | 0.30% | -2.1% | -56.5% | 0.02 | 32M |
22/03 | 1.1B | 16M | 0.30% | -1.5% | -60.5% | 0.06 | 62M |
20/09 | 0.9B | 32M | 0.30% | – | – | – | 177M |
「SILV」は、貴金属シリーズを最安の経費率で網羅するAberdeenシリーズの銀ETFです。
同シリーズに金ETFで経費率最安の「SGOL」があります。
銀トップシェア「SLV」よりも4割低い経費率0.30%ということもあり、資金が流出する「SLV」に対し、横ばいの推移をキープしています。
プラチナETF「PPLT」Aberdeen Standard Physical Platinum Shares ETF
PPLT (Aberdeen) | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近半年 資金流入 |
24/05 | 1.0B | 0.2M | 0.60% | -4.2% | -53.1% | -0.17 | 66M |
23/05 | 1.0B | 0.1M | 0.60% | -4.0% | -58.8% | -0.13 | -113M |
22/03 | 1.2B | 11M | 0.60% | -3.4% | -59.0% | -0.08 | -95.4M |
20/09 | 1.1B | 22M | 0.60% | -5.4% | -63.5% | -0.17 | 424M |
「SILV」同様、AberdeenシリーズのプラチナETFです。プラチナ関連ETF3本の中では圧倒的シェアを誇りますが、コロナ後の高騰で価格が上昇しましたが、その後は横ばいの価格推移で、保有する意義が弱まっており、資金は流出傾向にあります。
ウクライナ侵攻の影響による貴金属の高騰で一時的に価格は再高騰しましたが、プラチナの供給は南アフリカが世界の80%を占めており、影響は比較的小さめのようです。
パラジウムETF「PALL」Aberdeen Standard Physical Palladium Shares ETF
PALL (Aberdeen) | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近半年 資金流入 |
24/05 | 0.2B | 0.08M | 0.60% | 2.3% | -68.4% | 0.18 | 62M |
23/05 | 0.2B | 0.02M | 0.60% | 7.0% | -52.2% | 0.51 | 33M |
22/03 | 0.6B | 11M | 0.60% | 13.5% | -46.1% | 0.56 | 40M |
20/09 | 0.4B | 11M | 0.60% | 11.1% | -46.1% | 0.51 | 65M |
「SILV」同様、AberdeenシリーズのパラジウムETFです。
調べてみると、銀歯・装飾品・自動車の触媒・電子部品などに使用されているようです。産地がロシアと南アフリカに集中しており、今回のウクライナ侵攻による供給不安により価格が急騰しましたが、現在はコロナ以前の価格に落ち着きつつあります。
貴金属ETF「GLTR」Aberdeen Standard Physical Precious Metals Basket Shares ETF
GLTR (Aberdeen) | 資産 総額 | 月平均 出来高 | 経費率 | 10年平均 成長率 | 10年最大 下落率 | シャープ レシオ | 直近半年 資金流入 |
24/05 | 1.0B | 0.03M | 0.60% | 4.0% | -27.8% | 0.24 | -67M |
23/05 | 1.0B | 0.02M | 0.60% | 0.0% | -44.7% | 0.04 | -3M |
22/03 | 1.1B | 5.5M | 0.60% | 1.1% | -47.9% | 0.12 | -5.6M |
20/09 | 0.8B | 5.3M | 0.60% | 1.13% | -53.3% | 0.13 | 71M |
「GLTR」は貴金属抱き合わせETFで、各金属の割合は割合は以下の通り。
内訳 | 金 | 銀 | パラジウム | プラチナ |
24/05 | 64.2% | 27.0% | 5.2% | 3.6% |
23/05 | 60.0% | 27.6% | 8.4% | 4.1% |
22/03 | 52.0% | 27.9% | 16.0% | 4.2% |
20/09 | 60.2% | 22.9% | 13.2% | 3.6% |
それぞれの現物価格に連動して追跡しており、ポートフォリオの構成も現物価格によって変化しているようです。
貴金属ETFを取りそろえる運用会社Aberdeenが組んだ貴金属のポートフォリオということで、自分で個別にETFを買うにしても、この比率はとても参考になりますね。
貴金属に関して分散投資の手間を省きたい人にとっては、とても便利な商品かもしれません。
貴金属ETFの購入方法
ご紹介したETFのうち「SLV」であれば、国内の証券口座でも取り扱いがあります。
シンボル | Firstrade証券 | 楽天証券 | SBI証券 | DMM 株 | ウィブル |
SLV | ◎ | ◯ | ◯ | ◎ | ◯ |
SIVR | ◎ | – | – | – | – |
PPLT | ◎ | – | – | – | – |
PALL | ◎ | – | – | – | – |
GLTR | ◎ | – | – | – | – |
米国ETF 取扱数 | 3,000+ | 400+ | 400+ | 290+ | 2,000+ |
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結果 プラチナETF「PPLT」& パラジウムETF「PALL」購入
「貴金属(銀・プラチナ・パラジウム)関連ETF」を比較した結果、Firstrade証券にて、価格に底打ち感のある「PPLT」と、5年平均リターン30%の「PALL」(パラジウムETF)の積立を開始しました。
その後もコツコツ安い時期に仕込めたこともあり、大きなプラスで売却することができました!
他の株がボロボロの状況の中、でとても助かりました^^;
手数料無料の少額分散投資の恩恵を享受することができ、感謝です!
ではまた!
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