こんにちは。ノマド家族のぱぱぞん(@nomadkazoku)です。
2023年4月、我が家はマレーシア移住をはたし、クアラルンプールで暮らしています。
海外居住者となってしまうと、日本の銀行や証券会社が利用できなくなると知り、居住国によらず無料(条件付き)で口座維持ができるアメリカの銀行口座(旧ユニオンバンク)と証券口座(Firstrade証券)の口座開設しました。
関連記事
>> 米国ネット証券会社「Firstrade」口座開設方法【15分で完了】
>> Firstradeへの送金にも使える!プレスティアSMBC信託銀行が意外とイケてる理由
>> 海外送金Wise(ワイズ)の魅力とは?海外移住者が選ぶ3つの理由
そもそもFirstrade証券では積立購入だけ行い、確定申告は配当所得だけですます予定でした。
関連 >> 【米国株】Firstradeの確定申告の手間を最小限にする秘策【売らない】
しかし、コロナの影響で日本の滞在が長引き、一部売却が余儀なくされ、譲渡所得についても申告が必要な状況です。
そこで、重い腰を上げてFirstradeの確定申告【俺の完全版】記事執筆いたします!
海外証券口座(Firstrade)利用時の確定申告【前提条件】
そもそも確定申告とは「所得」を計算し、税額を計算する作業です。
そして、株式投資には以下の2つの所得が発生します。
A.配当所得(インカムゲイン)
B.譲渡所得(キャピタルゲイン)
この2つの所得に対する「税法」を確認してみると、
①海外証券会社で取引した株は上場株とみなされない
②税法には「一般税法」と「特別法(租税特別措置法)」がある
という点がポイントになることがわかりました。
※長い話になるので興味ある方向けに、改めて別記事にまとめたいと思います。
つまり「非上場株」の「配当所得/譲渡所得」に関する「税法/特別法」を確認すればOKです。
上場株と比較しながら、各所得の特別法(特例)の有無を確認してみましょう。
非上場株 (海外証券口座) | 上場株 (国内証券口座) | 特例内容 | |
配当所得 の特例 | なし (総合課税のみ) | あり (総合 or 申告分離) | 申告分離課税か総合課税の 選択ができる |
譲渡所得 の特例 | あり (申告分離課税のみ) | あり (申告分離課税のみ) | 申告分離課税が適応される |
譲渡損失 の特例 | なし | あり | ・譲渡損失を配当所得と相殺できる ・譲渡損失を3年間繰越せる |
基本的に国内の投資を活発化させるための特例なので、海外証券口座の取引まで優遇する義理はない!
というのが基本的な考え方です。
確定申告が不要なケース
海外証券口座(Firstrade)に関する確定申告が不要になるケースもなくはないです。
それは、以下の条件を満たした場合のみです。
・配当金が一切ない(グロース株の購入のみ)
・株式購入はしたが、売却はしていない
・株式売却はしたが、利益が出ていない
これまでの流れでご理解頂けた通り「非上場株」は様々な特例が適応されないため、1円でも利益が出てしまうと確定申告が即必要になってしまいます。
この前提条件を踏まえた上で、早速確定申告の作業を進めてまいりましょう!
確定申告に必要な取引データの取得(Firstrade編)
今回は、Firstrade利用者の方向けに具体的な取引データの取得方法をご紹介します。
確定申告に必要な取引データは、以下の2つです。
配当所得の取引データ
Accounts > E-Documents > Statements ※1月~12月分をダウンロード
「Statements」は、毎月1回PDF形式で発行される明細書です。最初の2〜3ページ目にある「INCOME AND EXPENSE SUMMARY」の部分を参照します。
①Taxable Dividends | 課税配当 |
②Taxable Bond interest | 課税債券利息 |
③Credit interest | 現金利息 |
④Non-resident tax paid | 非居住者源泉徴収 |
⑤Substitute Payments | 代替支払い |
数字がたくさん並んでいますが、THIS PERIOD(今期)の①②③⑤が所得、④が源泉徴収分になります。
年間の数字もありますが、1ヶ月単位で日本円に換算するため、月ごとに集計します。
譲渡所得の取引データ
Accounts > Gain/Loss > 202X Tax Year Gain-Loss Info > Download CSV
年間損益情報がCSV形式でダウンロードできます。
WEB上であれば今年の損益情報も確認できるのですが、CSVは年に1度の更新のため、前年分しかダウンロードできないようです。
確定申告用のデータは、年明け以降に最新データをダウンロードしましょう!
確定申告用のデータの集計
取得した「取引データ」は米ドル換算のため、日本円換算で集計する必要があります。
これが一番手間のかかる部分なのですが、できる限り工夫して省力化しています。
配当所得の集計
ダウンロードした「Statements」の「INCOME AND EXPENSE SUMMARY」をスプレッドシートに月ごとに記入します。
配当所得【①②③⑤の合計】と源泉徴収【④】を毎月末日の為替レートを基準に日本円換算で集計します。
譲渡所得の集計
スプレッドシートに損益情報CSVをコピペし、取得日・売却日を基準に円換算で集計します。
もとのCSVをそのまま利用しているので順番がチグハグですが、、、計算式は以下のとおりです。
為替レート(ドル円)の取得は、下記GoogleFinance関数にて購入日/売却日セルを参照すれば取得可能です。
=index(GoogleFinance("currency:USDJPY","price",【参照セル】),2,2)
確定申告書の作成
確定申告書の作成は、国税庁の「確定申告書作成コーナー」を利用すれば、かんたんに確定申告書の作成が可能です。
確定申告の全体の流れは、以下の通りです。
①入力に必要な書類の準備
②提出方法の選択【e-Tax or 郵送】
③申告内容の記入【住所氏名/収入金額/所得控除など】
④申告書の提出
具体的な作成方法は、2020年版の記事を参考にしてみてください。
結論 確定申告に必要な作業は意外とシンプル
以上、Firstradeの確定申告【俺の暫定版】でした。
かなり入念に調査した結果ではありますが、
もしなにか気になる点などございましたらご一報くださいませ!
ではまた!